農業研究本部

播種床造成によるバレイショの高度生産性作業システム

鈴木 剛、松永 浩

北海道立農試集報.81,53-56 (2001)

 土塊・石礫を除去し,高畦成形した播種床にバレイショを植付け,2畦収穫機を利用して,無選別収穫する新たな作業体系について,作業性,栽培特性,導入条件を検討した。収穫時の培土内の土塊・石礫は皆無で,2畦収穫機の作業能率は0.26ha/hであり,慣行1畦の収穫作業能率の約3倍である。収穫作業の投下労働量も,慣行の62.5人時/haに対し,11.4人時/haに短縮できる。萌芽期の生育は慣行区に対して若干遅れるが,収穫期の生育の遅れはみられなかった。収量は慣行区に比べ,上いもでは同程度であるが,規格内収量は増収する傾向にあった。利用面積32ha以上では,慣行体系とのha当たりの利用経費の差額も少なく,規格品率の向上を考慮すれば利用価値は高まる。


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