農業研究本部

北海道における水稲の穂いもち圃場抵抗性に関する遺伝子型別基準品種の選定

平山 裕治、吉村 徹、白井 佳代、木内 均

北海道立農試集報.85,13-16 (2003)

 中央農試においてイネいもち病菌レース037を用いて穂いもち圃場抵抗性検定を行った結果,各品種の出穂期と発病程度には緩やかな正の相関関係が認められた。また,真性抵抗性遺伝子型グループ別に判定した結果から得られた評価を従来方法による評価と比較したところ,いもち病真性抵抗性遺伝子Piiを有する品種については,評価が低くなる傾向が見られるなど,穂いもち圃場抵抗性の評価は出穂期と真性抵抗性遺伝子型によって左右されることが明らかとなった。そこで,北海道における水稲品種の穂いもち圃場抵抗性を適正に評価するために上川農試においても同様の検定を行い,中央農試との整合性を検討した上で,出穂期および遺伝子型別に基準品種を選定した。


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