農業研究本部

エンドウ新品種"豊緑"の育成について

成田 秀雄、平井 泰、今 友親、佐藤 久泰、後木 利三、越智 弘明、山木 貞一、小川 武、古明地 通孝、佐藤 和広

北海道立農試集報.55,63-73 (1986)

 エンドウ「豊緑」は,短茎,良質,多収を主要育種目標として,1972年に北海道立北見農業試験場において,「北育36号」を母,「改良青手無」を父として人工交配し,以後,選抜固定をはかってきたものである。1980年以降「北育43号」の系統名を付し各種試験を行い,1985年に北海道の奨励品種に決定した。本品種は大粒の青エンドウで茎長は「改良青手無」より低く,収量は「改良青手無」を上回る短茎多収品種である。細菌病に対しては「大緑」よりも罹病しにくく,「改良青手無」並の耐病性を持ち,加工適性は「改良青手無」と同等である。栽培適地は北海道全域である。


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