農業研究本部

菜豆新品種「丹頂金時」の育成について

飯田 修三、中野 雅章、成河 智明、三浦 豊雄、桑畠 昭吉、犬塚 正、品田 裕二、原 正紀

北海道立農試集報.58,71-81 (1988)

 菜豆「丹頂金時」は、1973年に北海道立十勝農業試験場で交配した「十育B-30号×大正金時(多節)」の雑種後代から育成され、1986年3月に北海道の奨励品種に決定された(系統名:十育B-50号)。  本品種は草丈が「大正金時」よりやや高く、「北海金時」よりやや低い有限矮性種である。成熟期は「大正金時」より約1日遅いか、同じ“早”に属し、「北時」の“早の晩”より早い。  子実の形は「大正金時」の“楕円体”に対し、「北海金と同じ“長楕円体”、種皮色は赤紫で「大正金時」に比べてやや濃く、「北海金時」並である。百粒重は「大止金時」より約20%重く、「北海金時」並である。  子実の外観品質大正金時上「北海金時」よりやや優る。子実収量は「大正金時」より約7%多く、「北時」より少ない。  本品種の栽培適地は、十勝・網走・上川地方で、栽培方法は「大正金時」に準ずる。


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