【指導参考事項】

ラベンダ−省力栽培に関する試験成績 北海道農試　作物第2部 特用作物第1研究室 (昭和41〜42年)

・　目　的
　広巾並木植によるラベンダ−省力栽培の可否を知る。

・　試験方法

1.　試験区別	a)　慣行　　　(3尺×3尺) 　b)　並木植区(5尺×1.5尺) 　c)　　　〃　　 (5尺×2尺)			1.200株/10a 　1.400　　〃 　1.080　　〃
2.　耕種概要	慣行に準ずるが、栽培様式により中耕方法が異なり、 慣行ではテイラ−(3〜4HP)、他は耕耘機(12HP)を使用する。
3.　労力調査	各区ごとに同一作業員をあて、反復毎に所要時間を測定し、 作業員の差による誤差のないようにした。
4.　供試品種	おかむらさき　(39年定植)
5.　供試面積	1区324m2　　2反復

・試験成果の概要
　1.　3ヵ年の労力調査によると広巾並木植は慣行に比較して、20〜30%省力化される。省力化された作業は除草と収穫の花刈りである。中耕は広巾並木植区が多少の労力時間が増加した。
　2.　収量は株立本数が大差なければ何れの区も大差ないのもと考えられる。

・　主要成果の具体的デ−タ−
　労力調査

区別/項目		慣行(3尺×3尺)		広巾並木植(5尺×1.5尺)		広巾並木植(5尺×2尺)
41 年	施　肥	時間	44分	時間	22分	時間	23分
	中　耕		30	2.	17	2.		17
	除　草	39.	56	23.	10	14.		8
	薬剤散布	1.	14	1.	14	1.		14
	収　穫	9.	6	6.	38	6.		38
	計	51.	30	33.	41	24.		40
		(100)		(65)		(48)
42 年	施　肥		32		19			18
	中　耕		41	1.	56	1.		56
	除　草	24.	49	18.	42	15.		38
	収　穫	11.	3	9.	6	9.		49
	計	37.	5	30.	3	27.		40
		(100)		(81)		(75)
43 年	施　肥		44		22			21
	中　耕		37	1.	28	1.		32
	除　草	32.	38	28.	0	28.		21
	収　穫	13.	14	10.	50	11.		47
	計	47.	13	40.	40	42.		1
		(100)		(86)		(89)
3ヵ年平均		45	16	34.	48	31.		17
		(100)		(76)		(69)

　収量調査

項目	慣行(3尺×3尺) (kg)		広巾並木植(5尺×1.5尺) (kg)		広巾並木植(5尺×2尺) (kg)
41年	341	2.05	370	2.96	306	1.84
42年	564	2.73	461	2.54	470	2.59
43年	1.090	6.54	1.080	6.48	1.080	6.48
	生花量/10a	油量/10a	生花量/10a	油量/10a	生花量/10a	生花量/10a

・　普及指導上の注意事項