【指導参考事項】
マメ科牧草の落葉損失に関する試験
整理番号 6-4(2)
研究課題 飼料収穫
場所名 北海道農業試験場 農業物理部 機械化第2研究室
試験年次 昭和41年〜

・ 目 的
 牧草の圃場乾燥における乾草製法についてテツダの衝撃の強さおよび牧畜の各水分段階におけるマメ科牧草の落葉損失との関係を調査し、マメ科牧草に有効な圃場乾草調整法についての資料を得る。

・ 試験方法
 1. 供試牧草:アカクロ−バ(1番、2番草)
 2. 供試機:ヘイコンディショナ…クリンパ−型、クラッシャ−型
         テツダ       …ワツフラ、レ−キ・アンド・テツダ
         サイドレ−キ   …レ−キ・アンド・テツダ
 3. 落葉率での測定:各作業機使用後サンプリングし、茎、葉、花に分離して乾物重量比で(茎+葉)重に対する葉重の割合を求め、これを葉割合をA2とし、(A1-A2)/A1×100により第1回目テツディング以後の積算落葉率(%)を求める。

・ 試験結果
 1. ヘイコンディショナによる落葉率は10%前後で、乾草促進については効果的であった。また、十分圧砕された場合とでは乾燥速度にかなりの差を生じた。
 2. 積算落葉率は葉水分の減少とともに、(a)エヘイワツフラによるテツディングの場合は2次曲線的に増加し、(b)レ−キ・アンド・テツダの場合は葉水分15〜20%付近から急激に増加する傾向にあった。
 3. ワツフラをトラクタPTO540rpmで使用する時、葉水分が15%以下になるまで作業した時、落葉率は70%以上となったが、回転速度を落とすことにより多少落葉率は低下した。
 4. レ−キ・アンド・テツダの場合はワツフラに比較して落葉は少なく、特に葉水分15〜2%以上のときには更に減少の傾向にあったが、ウインドロ−にすると葉水分がこれ以上になっても落葉率は比較的小であった。
 5. ウインドロ−にしたものに対する乾燥促進効果はワツフラよりレ−キ・アンド・テツダが大であった。

・ 主要成果の具体的デ−タ−
 第1図 1回目アカクロ−バ(1番)乾燥経過



 第2図 3回目アカクロ−バ(2番)乾燥経過(ヘイコン2回かけ区)



 第3図 葉水分と積算落葉率(ヘイコンディショナ処理以後、PTO540rpm)

・ 今後の問題点
 1. 禾本科、マメ科牧草の混播における落葉率
 2. マメ科単播牧草の地干しと人工乾燥と組合せ法