【指導参考事項】
水稲の紙筒移植栽培に関する試験
(7) 植付深さ
上川農試
(昭和44年度)

・ 目 的
 水稲の紙筒移植栽培に適する深さをみつけだす。

・ 試験方法
年次 栽植密度(株/m2) 植付深さ 品種
昭43 25 しおかり
-1.5
0
2
  供試苗 25日苗

・ 試験成果の概要
 1. 浅植ほど初期からの生育は良く、穂数も多くなった。
 2. 倒して植えた場合でも浅植以上に多くの茎数が発生した。
 3. 収量は倒して植えた区がやや多かったが、構成要素の点からみると0cm区が安定した収量を示していると思われる。
 4. 浅植にした場合、また倒して植えた場合著しく倒伏した。根部乾物重について調査したところ浅植ほど多く、直播と同様な根の分布になるためと思われる。

・ 試験成果の具体的デ−タ−
年次 植付深さ 出穂期 m2当り穂数 a当玄米重 収量比
昭43 8.1 640 52.6 104
-1.5  .1 615 49.7 103
0  .1 600 51.9 98
2  .1 465 50.6 100

 根部調査(m2当り乾物重)10月8日調査
調査部分/
植付深さ
上 部 下 部 合 計 倒伏
状態
重量
(g)
比率
(%)
重量
(g)
比率
(%)
重量
(g)
比率
(%)
473.5 79.7 120.3 20.3 593.0 100 完全倒伏
-1.5 458.6 75.6 148.0 24.4 606.6 100
0 443.3 74.0 155.7 26.0 599.0 100 ナビキ
2 342.2 59.5 232.0 40.5 574.2 100 直立

 根部調査方法(図解)