【指導参考事項】

アルファルファ品種「サラナック」および「アルファ」の試験成績 北海道農試　草地開発部　牧草第1研究室 (昭和42〜44年)

・　目　的
　新たに導入した外国品種「サラナック」および「アルファ」の特性並びに収量を調査し、育種上、または普及上の参考とする。

・　試験設計

1.　条播栽培試験：　34品種供試、畦巾50cm、100g/a播き、3反復

2.　個体植え試験：　15品種供試、75cm×75cm点播、1区25個体、施肥量：少肥、多肥(燐酸、加里を少肥の3倍量)、 　　　　　　　　　　　　　　4反復

・　成　果

43 年 度 ま で		サラナック、アルファは42、43年度の合計生草収量でDu　Puitsにそれぞれ6.3%、風乾物収量で5.1%優った。 その他にDu　Puitsに優る品種としてはCaladino　CL-10、Eynsford　Omegaがあった。アルファの草型は直立 型が多く805以上を占め、サラナックは56%でDu　Puitsにほぼ等しかった。
44 年 度		サラナック、アルファは引継き多収で3ヶ年の合計生草収量はDu　Puitsをそれぞれ5.2%上回った。Caladino　CL-10、Eynsfordは3年目に減収した。 　サラナックは早生に属し、2年目の収量が供試品種中最高になるとともに3ヶ年を通じ1番草が多収であった。また葉枯病、ソバカス病に対し抵抗性があり、冬枯れも少なかった。 　アルファは早生に属し、Du　Puitsに比べて2年目の収量が多く、更にサラナックと同じく葉枯病、ソバカス病に抵抗性を示した。

・　今後の問題点
　他地域における適応性の検討

・　主要成果の具体的デ−タ−

試験区別	生草収量(比率%)				開花始	病害指数		草型 (直立)
	42年	43	44	計		A	B
Alfa	100	105	102	102	6.28	0.7	1.0	86
Saranac	98	110	105	105	6.29	0.8	1.0	56
Du　Puits	100 (4419	100 (684)	100 (840)	100 (1965)	6.28	1.6	1.3	68
Grimm	92	96	81	92	7 .1	1.1	1.9	−
Rhiznma	67	68	54	62	6.30	1.1	2.3	2
Williamsburg	88	102	102	99	7 .2	0.7	1.5	61

　　注)　1)生草収量はDu　Puitsに対する比率、(　)内は年間のkg/a
　　　　　2)開花始めは昭43、44年2ヶ年平均
　　　　　3)病害A：葉枯病、B：ソバカス病で0：無〜4：甚
　　　　　4)草型は品種内の直立型の割合

45 年 度 計 画	ね ら い 所	特性、生産力についての調査は完了したが多収を目的とした育種を行うための母本を選抜する。
	計 画	個体植え試験から全供試個体の2%弱に当る50個体を選抜する。

・　研究成果の取り扱いについての所見
　　　a　　b　　(c)　　d
　　　普及上の参考