【指導参考事項】
−斜網畑作地帯における作付体系別作業体系に関する経営的考察−
道立北見農試

・成 果
 単算表演算の結果、麦類はビ−ル大麦、馬鈴薯においては早生、豆類では小豆、てん菜では移植が作付体系とも有利に採用されている。有利性の高い作業体系としては、ビ−ル大麦:総合播種機・バインダ−、馬鈴薯(早生):ポテトプランタ−・ポテトデガ−(ホ−テキ型)のタイプが採用され、小豆においては1人当り耕地面積が大になるにしたがって手刈りからビ−ンカッタ−利用に変えた方が有利であり、特に5年輪作の豆作40%においては80〜90%をビ−ンカッタ−で刈り取る方が有利であることが知られた。また、てん菜は5年輪作で豆作40%(21.0ha−2.5人)においてのみ直播の:総合播種機・ビ−トハ−ベスタ−タイプを約30%、播種時の労働制限からとり入れた方が有利であることがわかった。

・ 単体表演算結果表
作     付/
面     積/
労 働 力 /
作業体系(1部)/
作     物
4年輪作 5年輪作
(馬鈴薯30%、
てん菜30%)
5年輪作
(豆作40%)
13.0 17.0 21.0 13.0 17.0 21.0 13.0 17.0 21.0
2.0 2.5 2.5 2.0 2.5 2.5 2.0 2.5 2.5
ビ−ル
大麦
総合播種機
バインダ−
3.25 4.25 5.25 2.60 3.40 4.20 2.60 3.40 4.20
馬鈴薯(早) ポテトプランタ−
ポテトデガ−
3.25 4.25 5.25 3.90 5.10 6.30 2.60 3.40 4.20
小  豆 総合播種機
ビ−ンカッタ−
1.58 2.17 3.58 0.73 1.07 2.21 4.18 5.58 7.78
総合播種機
手    刈
1.67 2.08 1.67 1.87 2.33 1.99 1.02 1.22 0.62
てん菜
(移)
トランスプランタ−
ハ−ベスタ−
3.25 4.25 5.25 3.90 5.10 6.30 2.60 3.40 2.98
てん菜
(直)
総合播種機
ハ−ベスタ−
1.22
利益総額(千円) 2749 3584 4344 2746 3581 4340 2913 3799 4573
 なお、実際問題としては、秋播小麦および晩生のばれいしょ、菜豆類をはずすことは難しく、さらに、こうした事を考慮に入れ検討しなければならない。したがってここでは、こうした問題への第一段階であることをつけ加える。