【指導参考事項】
②ダナーの裁植密度試験
道南農試 園芸科

・ 目 的
 適正裁植本数の検討

・ 試験方法
 1、試験場所 上磯郡木古内町札苅 西山兼松氏ほ場
 2、供試品種 ダナー(マルチ栽培)
 3、試験規模 1区6.75㎡(30株〜44株)3区制
 4、試験区別
株間20cm(666本/a)
 〃  24cm(555/a)>  ×
 〃   30cm(444/a)
  施肥量 多肥
<  〃   中肥
    〃   少肥
  ※畦巾 60+90cm/2条

5、中肥   元肥(グレート555)NPKとも1.33kg/a
         追肥(NK808)   NK  0.67kg/a


・ 試験成果の概要
 1、果重型のダナーを用い、裁植密度と施肥量の関係を検討した。
 2、草勢は粗植、多肥で旺盛であるが花房数は初年目は少肥で多い。
 3、1果重は粗植、多肥方向で大果となるが、多肥と中肥間は僅差である。
 4、ポトリチス果の発生はN1.5〜2.5kg/a×株間20〜30cmの間において各間に発生傾向がみられなかった。
 5、収量は、1年更新栽培は株間30<24<20cmであり密植が有利であるが、多年栽培は苗数の関係から密植は不利となる。施肥量は多肥にする必要は認められない。

・ 主要成果の概要
 ○収穫始における葉数と花房数


 ○収量(全期間kg/a)
施肥量 株間 45年度 46年度
収量 株間比(%) 施肥量比(%) 平均一果重(%) 収量 株間比(%) 施肥量比(%) 平均一果重(%)
多肥 20 137.9 119 102 11.8 159.8 89 96 7.6
24 120.5 104 97 12.5 166.1 92 96 7.6
30 116.0 100 102 12.8 180.2 100 121 8.0
中肥 20 135.3 119 100 11.4 166.5 112 100 7.0
24 124.0 109 100 12.5 173.3 117 100 7.2
30 114.0 100 100 12.3 148.4 100 100 7.5
少肥 20 135.0 127 100 10.5 174.1 106 105 6.5
24 114.6 107 92 20.6 150.7 91 87 6.5
30 106.7 100 94 11.1 164.8 100 111 7.0

 ○ポトリチス発生果数(6.75㎡30株当り)
年度/
株間/
施肥量
45年度 46年度
20 24 30 20 24 30
多肥 24 15 15 69 74 70
中肥 14 17 10 73 76 65
少肥 -16 5 8 74 73 75

・ 普及指導上の注意事項