【指導参考事項】
籾貯蔵に関する試験
(昭和46〜47年)  道立中央農試・農業機械部

・ 目 的
 米生産改善のため米の貯蔵法に対する研究が要求されている。本試験では、ドラ   イストアー等による簡易省力籾貯蔵における資料を得んとして、外壁の材質と籾の 品質の関係を調査する。

・ 試験方法
 1、試験期日 昭和46年12月25日〜47年8月31日
 2、供試籾 昭和46年中央農試産ゆうなみ各区500kg合水率14%
 3、貯蔵容器 図1に示す。
 4、温度測定 外気、外壁、籾層内温度を、抵抗体自記温度で計測。
 5、籾品質調査 脂肪酸度、TZ値、玄米汚染率、籾含水率を北海道大学吉田教室に依頼。


・ 試験成果の概要
 1、温度変化の影響を敏感に受ける小規模試験を実施した。
 2、内壁の温度変化は、亜鉛引鉄板のみ(A)場合、直射日光の影響で、冬期間も、15℃  前後に上昇する反面、夜には、外気最低温度近くの最低12℃まで低下し、夏期には最  高40℃まで上昇し温度較差が大きい。これに対し断熱材を用いた内壁(B)は、冬期 −5℃前後、夏期20℃前後で茎過し、温度較差も少ない。(図2参照)
 3、上記の如き温度変化のわりには、図3に示すごとく籾品質の間には大きな差は認めら れない。
 4、これらのことより、ドライストアーにおける籾貯蔵においては、断熱材等の有利性は認められない。

・ 主要成果の具体的デ−タ−

               貯蔵期間
 図2 間別最高・最低温度

  
 図3 籾の品質