【指導参考事項】
・ 研究課題名 除草剤散布機の開発と作業方式 −土壌混和による移植てん菜の除草試験− ・ 研究期間 昭和39年 ・ 担 当 機械化栽培研究室 ・ 予算区分 経常 ・ 協力分担 なし |
・ 目 的
移植てん菜に対して防除効果は優れているが、価格的に問題のある除草剤の実用化上の紋ぢを解決し、省力化のための基礎資料を得る。帯状散布と土壌混和を移植作業と同時に行う装置を試作する。
・ 試験研究方法
(1) 供試機: | サ−クル式ビ−ト移植機にスプレ−ヤと土壌混和のための、 歯杆付ロ−タ(PTO駆動、畑作部試作)をとりつけた。 |
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(2) 試験月日: | 試験(1) 5月14日 畑作部圃場 試験(2) 5月7.0日 農家圃場 (川西地区) |
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(3) 調査項目: | 除草効果 ビ−ト薬剤の有無 | |
(4) 薬 量: | 100g/10a 150g 200g 250g | |
(5) 土壌条件: | 畑作部圃場 乾性火山灰土 農家圃場 湿性火山灰土 |
・ 成果の概要
前年度までの主な成果
昨年用いた混和装置の駆動方法では駆動輪ラグに土がつまる傾向があり、ロ−タがスリップする事もあり、充分安定した混和状態及び作業状態を得るに至らなかった。
本年度の成果
(1) 混和装置ロ−タはユニバ−サルジョイトでトラクタ−PTOより取り出した動力で、強制駆動する方法とし、直径7cmのロ−タには5mmφ、長さ10cmの鋼線の歯杆が16本づつ取りつけられていて、混和状態及び作業状態とともに、安定したものを得られた。
(2) 供試ノズル(スプレ−社テイ−ゼットノズル)で必要水量は16L/280mであった。
(3) ロ−タの回転方向は移植機の進行方向に対して、ダウンカットの方向であり歯杆の地表面に対する相対速度は1.9m/secであった。
(4) 薬量については、いずれの区でも効果は認められたが100g区では、ムラが大きく150g以上は必要と思われる。
(5) 250g区においても薬害はなかった。
(6) 湿性火山灰土における効果の方が乾性火山灰土より大きいようであった。
・ 主要成果の具体的図表
生育調査 (g/本 個体数40本)
250g区 | 無散布区 | |
平 均 | 112.4g | 114.8g |
C V | 35.3% | 32.4% |
・ 今後の問題点
(1) 実証試験をつみ重さね、デ−タの蓄積を行なう
(2) 生育期除草剤及び他の除草剤作業機との組み合わせを作業体系の上から検討する
・ 次年度の計画
なし