【指導参考事項】
1. 課題の分類 乾燥(機械) 2. 研究課題名 ヘイタワ−の利用 3. 期 間 (昭49〜51) 4. 担 当 十勝農試 5. 予算区分 道費 6. 協力分担 中央農試 |
7. 目 的
貯蔵と同時に乾燥が行えるヘイタワ−方式は圃場機械の筒素化と省力化などの利点があるが、適応性については不明な点があるので利用上で検討を行う。
8. 試験研究方法
1) 試験場所 清水町熊牛 小野瀬牧場
2) 試験月日 昭和48年7月 49年7〜8月
3) 試験方法 1)計測調査
2)野帖記録
3)聞取調査
4) 供試機種 (1)ヘイタワ−HI 100型 (2)送風機(リスタドライヤ) (3)フオレ−ジフロアKS950型 (4)ピックアップファ−ムワゴン (5)フレ−ルモアSKB1800 (6)MF178、Z5511トラクタ
9. 結果の概要・要約
48年度
1. 1番草チモシ−をフレ−ルモア(刈巾1.8m)で刈取り1.4mにスワ−スして3〜4時間予乾を行った。作業能率は0.8〜1.0ha/hで1日の処理面積は1.5〜2.5haと巾があった。
2. ワゴンの拾取り作業は作業速度1.0m/sで能率50a/h、1台の積込量は20a分に相当し、含水率は50%の牧草で1200kgになり、総容量の85%でああった。また運搬はワゴン2台で行い、1日平均8.6台の運搬を行った。このシ−ズンでの総運搬量は90tonであった。
3. 積込み作業はワゴンから自動的に排出する材料を人手によってブロ−アに供給する方法をとった。高いPTO回転数をもつトラクタを用いたため、つまりなどのトラブルは認められなかった。投入能率は2名で60a/hであった。また通風は全般に高い含水率の材料を投入した関係で晴雨天にかかわらず行った。とくに投入量の多い日は昼夜行った。
通風に要した日数は16日間で、最終仕上がり量は55ton、堆積高さは4.5mであった。仕上がり牧草の状態は色択、香気ともに極めて良好であった。
49年度
1. 刈取りは前年度と同様のフレ−ルモア−を用い、イタリアンライグラス、ニュ−ジ−ランド白クロ−バの混播1番草を11.1ha処理した。刈取能率は前年度とほぼ同様であった。
2. 本年度は運搬距離が短いことと、作業人数の関係で予乾を行わず直ちに2台のワゴンで拾い取る方式をとった。牧草含水率が85%程度と極めて高い関係でワゴンの拾い取り作業に支障をきたした。そのため能率は40a/hと前年度よりも低下した。
3. タワ−への積込みも前年度と同様の方式で行ったが、投入時のトラブルは全く生じなかった。堆積高さは3mであった。
4. 通風は投入日かr12日間昼夜を通して行ったが、プラグ近辺かrの通風もれが著しく、周囲が発熱した。その後さらに9日間晴雨天にかかわらず通風したが、発熱を制止出来ず、プラグの周囲を除いたほとんど全量茶褐色に変色し、一部カビの発生を認めた。原因としては、投入材料の含水率が極端に高かったためで、本年方式は失敗例である。
10. 主要成果の具体的数字
49年度試験結果
刈取・拾取・運搬作業 | 積込 通風作業 | ||
作業期間 | 7月25日〜8月21日 | 積込作業日数 | 9日間 |
作業日数 | 6日間 | 供給方法 | 人手 |
トラクタ・作業機 | MF178・フレ−ルモア− ピックアップワゴン |
投入能率 | 50a/h |
作業人数 | 4名 | 積込高さ | 3m |
草 種 | 1番草・イタリアンライグラス ニュ−ジ−ランド白クロ−バ |
通風日数 | 22 日間(昼夜) |
刈取能率 | 0.64ha/h | 材料含水率 | 85% |
拾取能率 | 0.40ha/h | 燃料消費量 | 8.3l/h |
運搬距離 | 500〜800m | 仕上り程度 | 悪(飼料として不適) |
1日平均回数 | 8 | 送風機 連続運転時の トラブル |
燃料パイプ破損 噴射ポンプ故障 |
1台の運搬量 | 1500kg | ||
総運搬量 | 166.5ton |
11. 今後の問題点
1) 予乾方法の検討
2) ブロア−への供給方法
3) タワ−からの排出
12. 次年度の計画(成果の取扱い)
継続