【指導参考事項】
1.課題の分類  畜産
2.研究課題名  スラリストア利用実態調査
3.期  間
4.担  当  中央農試 機械部
5.予算区分
6.協力分担  十勝農試機械科

7.目  的
 導入が増加しつつあるスラリストアシステムの利用実態を調査し問題点を明らかにして、今後の導入利用の参考とする。

8.方  法
 1)手段  現地にて経営責任者もしくは作業担当者からの聞き取り
 2)期日  昭和52年11月
 3)場所  道北4ヶ所、道央2ヶ所、道南1ヶ所 計7ヶ所

9.結果の概要、要約
 1)舎内でのスラリ収集
  ①サブピット内での凍結(厳寒期)…原因は敷科と壁断熱の悪さと思われる。
  ②マニュアグレーダの目づまり …半自動式で自動化が必要と思われる。
 2)スラリストアへの汲み上げ
  ①サブタンク内の凍結…牛舎と隔絶(仕切り)又は別棟
  ②吐出管内の凍結…使用後、水洗する例が多い。勾配の必要性
 3)貯蔵と撹拌
  ①容量…降水(雪)量はさ程多くなし。糞尿量に対し容量不足の例有。
  ②撹拌…約半数が行っているが、冬期の凍結もあり効果に疑問多し。
 4)散布処理…殆どがスラリスプレッダによる。散布量は約1〜5t/10aであったが、いわゆるやける現象はない。

10.結果の具体的数字
  稚内
福沢牧場
天塩郡幌延
北斗牧場
苫前郡初山別
北日本牧場
雨竜郡幌加内
関口牧場
夕張郡由仁町
馬場牧場
沙流郡平取町
町畜産公社
山越郡八雲町
落合牧場
総飼養頭数 113頭 77 200 64 86 247  
利用土地面積 90ha 73 180 45 35 210  
スラリ処理システム バーンクリーナ

マニュアグレーダピット

サブタンク

スラリタンク

スラリスプレッダ
デルタスクレーパ

サブタンク

スラリタンク

スラリスプレッダ
デルタスクレーパ

マニュアグレーダピット

サブタンク

スラリタンク

ポンプタンカー
バーンクリーナ

マニュアグレーダピット

サブタンク

スラリタンク

ポンプタンカー
自然流下
(スラット)

流下溝

コンクリート地下
方形タンク

トラック+方形タンク
デルタ
スクレーパ

サブタンク

スラリタンク

スプレッダ
デルタスクレーパ

スラリタンク

ポンプタンカー
バーンクリーナ

サブタンク

スラリタンク

スラリスプレッダ
スラリストア 容量 618m3×2 618m3 484m3 971m3 300m3 400m3 454m3 323m3
見積り         60r×40L/日×120日 400t./100r/6ヶ月 45L/日・r
撹拌 手段 (ポンプートラクタ有) ポンプ(トラクタ) ポンプ(モーター) ポンプ(トラクタ) ポンプ(トラクタ) ポンプ アルド ポンプ(トラクタ)
間隔 行なわず 夏7日 冬4日 夏30日 冬10日 汲み上げ時少々 1〜2日 夏20日 冬7日
時間 時間があれば 5〜6分 1時間 2〜3時間 3時間 少々 45〜50分
散布量 3t/10a〜5t/10a 約3.4t/10a 1.2〜2.3/10a 0.8〜2.0t/10a   1.1t/10a 1.3t/10a
問題点 ・マニュアグレーダ
のろ過
・スラリストア内
凍結─沈殿
・サブタンク内
でやや凍結有
(別棟)
・デルタスクレーパの摩耗 ・マニュアグレー
ダピットの凍結
と目づまり
(牛舎との隔壁)
・スラリタンク内
凍結
6月下旬まで
・マニュアグレーダの
目づまりとピットの凍結
(水と棒でと
かしくずす)
・牛床狭い
1.5m
1.8mは必要
・40L/日頭
としたが実
際は
45L/日頭
・サブタンク
内凍結
(別棟)
・容量小
・雪が入る
・仕切弁の洩れ
制御量大

11.普及上の問題点

12.成果の取り扱い