7.目　　的
　本年度調査した調査及び試験研究結果から、特に留意を要する病害虫について一段と注意を喫起する。

8.調査及び試験研究方法
　1)農作物有害動植物発生予察事業で実話する調査法
　2)突発及ぴ新病害虫診断試験で実施する調査法
　3)各種の試験及び調査で実施する調査法

9.結果の擾要・要約
　1)多発した病害虫
水　稲:葉いもち病,にせいもち病,ヒメトビウンカ,イネクビボソハムシ,フタオビコヤガ,アカヒゲホソミドリメクラガメ
小　麦:雪腐病,条斑病,アカヒゲホソミドリメグラガメ
大　麦:該当なし
とうもろこし:黒穂病,アワノメイガ,アワヨトウ,アブラムシ類
大　豆:ツメクサガ,モンキチョウ
小　豆:立枯病,フキノメイガ,ツメクサガ,アブラムシ類,ヒラズハナアザミウマ,ハダニ類
菜豆:かざ枯病,フキノメイガ
馬鈴しょ:夏疫病,そうか病,軟腐病,アブラムシ類
てん菜:褐斑病,テンサイモグリハナバエ,カメノコハムシ,ハダニ類
リンゴ:斑点落葉病,ハマキムシ類,ハダニ類
タマネギ:乾腐病,ネギアザミウマ
ネ　ギ:ネギアザミウマ
ニンジン:黒葉枯病
ダイコン:軟腐病,モザイク病、アブラムシ類
ハクサイ:黒斑病,モザイク病
キャベツ:菌核病,軟腐病,モンシロチョウ,アブラムシ類
トマト:疫病,アブラムシ類,ハダニ類
ナ　ス:ハダニ類
キュウリ:うどんこ病,アブラムシ類,ハダニ類
メロン:アブラムシ類,ハダニ類
スイカ:アブラムシ類,ハダニ類
イチゴ:該当なし
牧　草:イネ科〜雪腐病,アワヨトウ
　　　　マメ科〜うどんこ病・ウリハムシモドキ

　2)特記すべき病害虫
水　稲:墨黒穂病,ヒメトビウンカ,アカヒゲホソミドリメクラガメ及び斑点米
小　麦:条斑病
豆　類:ツメクサガ
てん菜:そう根病
各種作物:アブラムシ類,アザミウマ類
ホウレンソウ:斑点病
ピーマン:モザイク病
アルファルファ:バーティシリウム萎凋病

3)新たに発生または命名された病害虫
えん豆:こうがい毛かぴ病(新発生)Choanephrora cucurbitarum
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(Berkeley et Ravenel)Thaxter
　　　　黒点症状(仮称)Leptosphaerulina　sp.
ダイコン:黒しみ病(新称)Cylindrocarpon destructans(Zins.)Scholten
ホウレンソウ:根腐病(新発生)Aphanomyces cochlioides Drechsler
トウガラシ・ピーマン・シシトウ:白斑病(新発生)Stemphylium
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 lycopersici(Enjoji)Yamamoto
チモシー:かさ桔病(新発生)Pseudomonas　syringae　PV.atropurpurea
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(Reddy&Godkin1923)Young,Dye&Wilkie1973
オーチャードグラス:条斑病(新称)Cephalosprium gramineum
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Nisikkado et Ikata
トールフェスク:冠さび病(新発生)Puccinia coronata Corda
ハクサイ:スジプトホコリダニ(新寄主)Tarsonemus bilobatus Suski
カボチャ:マキバメクラガメ(新寄主)Lygus disponsi Linnavuori

10.主要成果の具体的数字
　　省　　略

11.今後の問題点
　　発生生態の究明と防除対策の確立

12.次年度の計画
　　病害虫の診断及ぴ発生生態を正しく認識し、発生状況を的確に把握し、病害虫発生予察情報及ぴ防除指導の適正化に努める。