新品種候補 (作成 平成１１年１月)
課題の分類
新品種候補名 とうもろこし(サイレージ用)「ＴＨ９４３４」
試験場所名 北海道立十勝，北見，上川農試，農林水産省北海道農試 |
１．来歴および試験経過
１）来 歴
とうもろこし(サイレージ用)「ＴＨ９４３４」は，ドイツのクラインワンツレーベン育種株式会社が育成した三系交配(デント×フリント，構成系統名は不明)の一代雑種である。ＯＥＣＤ登録はされていない。
２）導入および試験経過
平成６年にタキイ種苗株式会社が導入し，平成７年に場外予備検定試験を行った。平成８〜１０年に，北海道立十勝農試，北見農試および上川農試において，とうもろこし(サイレージ用)品種比較試験を行った。さらに平成９〜１０年に忠類村，遠軽町および士別市において同現地試験を行った。また，平成７〜８年には，農林水産省北海道農試において，すす紋病およびごま葉枯病に対する特性検定試験を行った。
２．特 性（標準品種「ヘイゲンミノリ」(早生の晩)）
１）熟 期
絹糸抽出期は「ヘイゲンミノリ」より２日程度早く，「ディア」並である。収穫時熟度は「ヘイゲンミノリ」「ディア」よりやや進む。総体の乾物率は「ヘイゲンミノリ」並で，「ディア」よりやや低い。熟期は早生の晩に属する。
２）耐倒伏性
「ヘイゲンミノリ」並である。
３）発芽および初期生育
発芽は「ヘイゲンミノリ」よりやや遅い。初期生育は「ヘイゲンミノリ」よりやや劣る。
４）収量性および乾物特性
乾総重およびＴＤＮ収量は「ヘイゲンミノリ」よりやや多い。乾物中ＴＤＮ割合は「ヘイゲンミノリ」並である。
５）形態特性
稈長は「ヘイゲンミノリ」並，着雌穂高は「ヘイゲンミノリ」より高い。
６）耐 病 性
すす紋病抵抗性は「ダイヘイゲン」より強く，「ヘイゲンミノリ」よりやや強い。
ごま葉枯病抵抗性は「ダイヘイゲン」より強く，「ヘイゲンミノリ」よりやや強い。
３．試験成績
１）生育収量調査
２）耐病性に関する調査
４．配布しうる種子量
平成１１年度以降 ２５ｔ
５．普及対象地域および普及見込面積
十勝中部，網走内陸，および道央北部地域
１０００ｈａ