新品種候補   (作成 平成11年12月)

課題の分類

新品種候補名 とうもろこし(サイレージ用)「ノベタ」

試験場所名 北海道立十勝,北見,上川、根釧、天北農試,農林水産省北海道農試

1.来歴および試験経過

1)来  歴
  とうもろこし(サイレージ用)「ノベタ」は,フランスのパイオニア社が育成した単交配(フリントデント×フリント,構成系統名は不明)の一代雑種である。1995年にOECD登録された。
2)導入および試験経過
  平成6年にホクレン農業協同組合連合会が導入し,平成7年に場外予備検定試験を行った。平成9〜10年に北海道立十勝農試,平成9〜11年に北見農試、上川農試、平成8年に天北農試、根釧農試において,とうもろこし(サイレージ用)品種比較試験を行った。さらに平成9〜10年に忠類村,遠軽町、平成9〜11年に士別市において同現地試験を行った。また,平成7,8年には,農林水産省北海道農試において,すす紋病、ごま葉枯病に対する特性検定試験を行った。

2.特  性(標準品種「ヘイゲンミノリ」(早生の晩))
1)熟  期
  絹糸抽出期は「ヘイゲンミノリ」より2〜3日早く、「デイア」より1日早い。収穫時熟度は「ヘイゲンミノリ」、「デイア」並である。総体の乾物率は、「ヘイゲンミノリ」より高く、「デイア」並かやや高い。熟期は早生の晩に属する。
2)耐倒伏性
  「ヘイゲンミノリ」並である。
3)発芽および初期生育
  発芽は「ヘイゲンミノリ」より遅く、初期生育は「ヘイゲンミノリ」よりやや劣る。
4)収量性および乾物特性
  乾総重およびTDN収量は「ヘイゲンミノリ」よりやや多い。乾雌穂重割合、乾物中TDN割合は「ヘイゲンミノリ」より高い。
5)形態特性
  稈長および着雌穂高は「ヘイゲンミノリ」より高く、「デイア」並である。
6)耐 病 性
  すす紋病抵抗性は「ダイヘイゲン」および「ヘイゲンミノリ」よりやや強い。
  ごま葉枯病抵抗性は「ダイヘイゲン」よりやや強く、「ヘイゲンミノリ」並である。

3.試験成績

 1)生育収量調査

 

 2)耐病性に関する調査

4.配布しうる種子量

平成12年度以降 50t

 

5.普及対象地域および普及見込面積

十勝中部、道央北部および網走内陸地域

  2000ha