成績概要書 （2003年 1月作成）

課題分類： 研究課題：とうもろこし(サイレージ用)「ビスカ（Ｘ０826Ｘ）」 担当部署：北見農試作物研究部牧草科・十勝農試作物研究部てん菜畑作園芸科・上川農試研究部畑作園芸科、 　　　　　　　　管理科・道立畜試環境草地部草地飼料科・北農研飼料・作物育種研 協力分担：遠軽地区、十勝西部地区、士別地区農業改良普及センター 予算区分：受 託 研究期間：2000〜2002年度（平成12〜14年度）

1.　目的 　
　サイレージ用とうもろこし外国導入品種の各地域における適応性を検討し、優良品種選定に資する。

2.　方法
　品 種 名：「ビスカ（Ｘ０82６Ｘ)」（標準品種｢オーロラ82｣（早生の中））
　組 合 せ：単交配（デント×フリント、構成系統名は不明）
　育 成 者：パイオニア社（アメリカ）
　導 入 者：ホクレン農業協同組合連合会
　　（平成10年導入、平成11年場外予備検定試験実施）
　登　　録：ＯＥＣＤ（2001）

3.　成果の概要
　1) 熟期：絹糸抽出期は｢オーロラ82｣より4日遅く、収穫時熟度は｢オーロラ82｣よりやや遅れる。総体の乾物率は｢オーロラ82｣よりやや高い。熟期は｢オーロラ82｣と同じ早生の中に属する。
　2) 耐倒伏性：｢オーロラ82｣並である。
　3) 発芽および初期生育：発芽期および初期生育は｢オーロラ82｣並である。
　4) 収量性および乾物特性：乾総重、推定ＴＤＮ収量は｢オーロラ82｣よりやや多い。乾雌穂重割合および推定乾物中ＴＤＮ割合は｢オーロラ82｣並である。
　5) 形態特性：稈長及び着雌穂高は｢オーロラ82｣より高い。
　6) 耐病性
　　すす紋病抵抗性は｢ダイヘイゲン｣および｢オーロラ82｣より強い。
　　ごま葉枯病抵抗性は｢ダイヘイゲン｣よりやや強く、｢オーロラ82｣よりやや弱い。

4.　成果の活用面と留意点
　1) 普及対象地域：道央北部、十勝および網走地域
　2) 普及見込面積：3,000 ha
　3) 配布しうる種子量：75ｔ　

5.　残された問題とその対応