成績概要書(2007年1月作成)

研究課題:環境保全的な放牧の目安となる牧区単位の適正放牧密度
       (環境保全型家畜ふん尿循環利用システム実証事業)

担当部署:上川農試天北支場 技術普及部
予算区分:道費
研究期間:2004〜2006年度(平成16〜18年度)

 

1.目的
 泌乳牛による放牧が放牧草の採食と排糞を通じて土壌養分や水質に与える影響を明らかにし、環境負荷発生を抑止する観点から牧区単位の適正放牧密度を提示する。 

 

2.方法
1)集約的な放牧利用の実態把握のため、北海道北部で昼夜放牧を行っているA、B農家(表1)について放牧頭数、放牧時間、施肥量などを調査し、放牧専用の22牧区を対象に養分収支
 や土壌化学性の検討を行った(2004〜2006年)。

  各牧区における放牧利用の強度(放牧密度)は、延べ放牧時間(各々の日の放牧頭数×放牧時間の放牧期間合計÷牧区面積)で算出した。N投入量は施肥N、散布ふん尿、放牧牛排
 泄ふん尿由来Nとし、排泄ふん尿中N量は0.289kg/頭/日(扇ら2003)とした。
2)放牧地の草量は