【普及奨励すべき事項】

薄荷の新品種に対する栽培体系について

北海道立農業試験場作物部特作第3研究室
北海道立農業試験場北見支場

 

 従来北海道の薄荷は長期連作でいわゆる散薄荷(床薄荷)栽培法が主であった。「赤円」「北進」のような旧品種では栽植初年目の収量が少なく連作2~4年目に最高収量となるが雑草駆除や病害虫病除などのため生産費がきわめて割高となり、しかも地下茎の冬損による隔年多収性などのため収量が不安定であった。
 ところが先年優良品種になった「万葉」「涼風」はその植生が全く旧品種と異なっておるので、当然これに適応した栽培が必要であるにもかかわらず一般は未だ連作の慣行を脱しきれないで、かえって、そのために損失を招来しておるのが実態である。そこで新品種の特性を発揮せしめるような栽培技術体系確立の一環として更新年限と植付時期に関する試験を実施したのである。