農業研究本部へ

畜産試験場

平成28年度研究成果


平成28年度北海道農業試験会議(成績会議)畜産部会提出課題 
畜産試験場関係


詳細はこちらから

課題名 判定 成績の要約
地域防疫のための酪農場の感染症モニタリング法 指導参考 酪農場において牛舎環境材料やバルク乳を用いてサルモネラ、マイコプラズマ、牛ウイルス性下痢・粘膜病ウイルスを定期的に検査すること(感染症モニタリング)は、陽性農場の検出に有効であり、地域の防疫対策向上に寄与できる。現地における感染症モニタリング試行の結果から、実施時の注意事項および実施手順を提示した。
飼料用とうもろこしの利用方法別安定栽培マップと新しい早晩性指標の開発 指導参考 代表的な早晩性区分の4品種について生育・登熟と気象から生育モデルを作成し、任意の地域における安定栽培の可能性をパソコンで閲覧できるシステムを開発した。さらに、従来は種苗会社毎の判断で表示されていた品種の早晩性を統一的に比較できる指標を開発した。これらは品種選択・安定栽培のための指針として活用される。
産肉能力のゲノム育種価を活用した黒毛和種の早期選抜法 普及推進 道内の黒毛和種の種雄牛、若雄牛および繁殖雌牛において、産肉能力のゲノム育種価は、推定育種価と高いもしくは中程度の相関があり、期待育種価に代わる早期能力指標として有効であることを明らかにした。ゲノム育種価を活用した早期選抜法により、現行より約2倍高い効率で種畜の改良が可能となる。
黒毛和種における「肥育地の効果」を活用した肥育管理改善点の提示法 普及推進 「肥育地の効果」を指標として、枝肉成績に対する敷料交換頻度や飲水施設といった肥育管理の影響を定量化して示すとともに、肥育改善チェックシートを作成し、肥育農家に提供する体制を構築した。それにより、各肥育農家の道内における位置、問題点や改善効果などを"見える化"し、改善策を検討できる。
チモシー「Bor0102 」 普及奨励 「Bor0102」は、既存のチモシー品種と比べ、多回刈り条件下で夏と秋の収量性に優れるとともに、放牧条件で求められる被度や茎数密度の維持においても優れることから、放牧地の植生維持を通じて放牧酪農における生産性の向上に貢献できる。
チモシー「SBT0904 」 普及奨励 「SBT0904」は、既存のチモシー品種と比べ、多回刈り条件下でとくに道東地域において収量性に優れるとともに、放牧条件で求められる被度や茎数密度の維持においても優れることから、放牧地の植生維持を通じて放牧酪農における生産性の向上に貢献できる。
アルファルファ「SBA0901」 普及奨励 多収で、そばかす病に強く、バーティシリウム萎凋病抵抗性が強であるため、寒地のアルファルファ栽培の安定度を向上させ、栽培拡大に貢献できる