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酪農試験場天北支場

定期作況報告

(平成11年7月20日現在)


Ⅰ 気象概況

6月下旬から7月中旬までの気象は以下のように推移した。
6月下旬: 平均最高気温が18.9℃(対平年値比+2.6℃、以下同様)と
平年より高く、平均最低気温が10.6℃(+1.1℃)と平年よ
りやや高かったため、平均気温は14.6℃(+1.6℃)と平年
より高かった。降水量は44mm(293%)と平年より多かった。
日照時間は58.2時間(133%)と平年よりやや多かった。平
均畑地温は平年並であった。
7月上旬: 平均最高気温が15.9℃(-3.1℃)と平年より低く、平均最
低気温が10.8℃(-1.0℃)と平年よりやや低かったため、
平均気温は13.3℃(-2.0℃)と平年より低かった。降水量
は21mm(84%)、日照時間は48.5時間(110%)とそれ
ぞれ平年並であった。平均畑地温は14.0℃(-1.5℃)と平
年よりやや低かった。
7月中旬: 平均最高気温が17.5℃(-2.5℃)と平年より低く、平均最
低気温が12.3℃(-1.0℃)と平年よりやや低かったため、
平均気温は14.9℃(-1.5℃)と平年よりやや低かった。降
水量は25mm(156%)と平年よりやや多く、日照時間は28.
6時間(63%)とほぼ平年よりやや少なかった。平均畑地温は1
4.7℃(-1.7℃)と平年より低かった。
以上、この期間を要約すると、平均気温は6月下旬が平年より高かったが、7月上~中旬が平年より低かったため、3旬の平均で14.3℃(-0.6℃)と平年よりやや低かった。降水量は6月下旬、7月中旬が平年より多く、3旬の合計で90mm(161%)と平年より多かった。日照時間は6月下旬が多かったが、7月中旬が少なかったため、合計で155.3時間(102%)と平年並であった。平均畑地温は7月上~下旬が平年より低く推移したため、3旬の平均で14.2℃(-1.1℃)と平年よりやや低かった。
4月からの主気象要素の積算値は、平均気温は平年よりやや高く推移し、降水量、日照時間、平均畑地温は平年よりやや低く推移している。

a.季節表


b.主気象要因積算値(4月21日~7月20日)


Ⅱ 作況

1.牧草
1)採草型-Ⅰ(TY・RC) 1番草   作況:不良
事由:チモシーの出穂期は平年に比べて4~6日早く、収穫期は6~8日早かった。草丈はチモシーが2年目草地で15.9cm、3年目草地で13.5cm、アカクローバはそれぞれ13.4cm、11.2cm低かった。乾物収量は2年目草地でアカクローバが、3年目草地でチモシーが少なく、合計乾物収量は2年目草地で平年比87%、3年目草地で71%、平均で79%であった。
以上により1番草は発育が早く進んだものの量的に少なく、作況は不良である。
また、2番草の草丈はチモシーが2年目草地で5.5cm、3年目草地で6.2cm、アカクローバが2年目草地で4.7cm高く経過している。



2)採草型-Ⅱ(OG・RC) 2番草   作況:平年並
事由:草丈はオーチャードグラスが2年目草地で2.4cm、3年目草地で2.3cm低く、アカクローバがそれぞれ5.3cm、3.4cm高く経過し、目下の作況は平年並である。



3)放牧型-Ⅰ(OG・WC) 3番草   作況:やや不良
事由:7月上旬から中旬にかけてやや気温が低く、草丈はオーチャードグラスが2年目草地で19.4cm、3年目草地で10.5cm、シロクローバがそれぞれ10.8cm、5.9cm低かった。乾物収量は2年目草地でオーチャードグラスがやや少なく、シロクローバが少なかった。3年目草地ではオーチャードグラスが少なく、シロクローバが多かった。合計乾物収量は2年目草地で平年比75%、3年目草地で113%、平均94%であった。
以上により作況はやや不良である。



4)放牧型-Ⅱ(PR・WC) 3番草   作況:不良
事由:草丈はペレニアルライグラスが2年目草地で7.1cm、3年目草地で3.0cm、シロクローバがそれぞれ8.9cm、7.1cm低かった。乾物収量は、2年目草地で裸地が多く、ペレニアルライグラス、シロクローバともに少なく、3年目草地ではペレニアルライグラスが少なかったが、シロクローバが多かった。合計乾物収量は2年目草地で平年比42%、3年目草地で111%、平均77%であった。
以上により作況は不良である。



2.サイレージ用とうもろこし    作況:良
事由:発芽期は両品種とも4日早く、発芽は順調であった。
草丈はヒノデワセで18.4cm、ダイヘイゲンで23.1cm高く、葉数は両品種とも2.2枚多かった。
以上により、作況は良である。