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中央水産試験場

海況速報(2009年04月)

平成21年度 第1号(通算 No.127)
平成21年5月29日

北海道立水産試験場

4月上旬~4月中旬の海況

海域別情報

日本海海域
対馬暖流は,道南では奥尻島西岸沖を,積丹半島沖では沿岸近海を主に流れており,この時期に一般的にみられる流路となっています。また,北緯42度30分のJ4線での対馬暖流の流量は,前年の同時期では極端に少なくなっていましたが,今年は例年並になっています。
沿岸域の水温は,道南から道北にかけて,例年よりも0.2~1.5℃高くなっています(水温偏差表参照)。
余市における旬平均水温は,3月中下旬は「やや低い」でしたが,4月上中旬は「やや高い」で推移しています。
道東太平洋海域
前回2月の観測と同様,沿岸親潮(*1,指標:水温2℃以下)が道東沖の広い海域を流れています。また,道東のはるか沖合には2つの黒潮系北上暖水がみられます。北上暖水の中心は,1つは40-30N,146-30E付近にあり(中心付近の水温は200m深で約7℃),もう1つは40-30N,144-00E付近にあります(中心付近の水温は200m深で約10℃)。
水温は,沿岸親潮が分布する海域で例年よりも低く,黒潮系北上暖水の分布する海域で例年よりも高くなっていますが,特に暖水の中心付近では,200m以浅で,例年よりも約3~7℃高くなっています。
オホーツク海海域
オホーツク沿岸を宗谷暖流が流れており,網走沖では潜流になっています。
水温は,宗谷暖流が表面を流れる紋別以西の海域で,例年よりも約1~2℃高くなっています。
道南太平洋海域
表面,50m層水温の水平分布から,沿岸親潮の当海域への流入が,断続的にみられます。
水温は,津軽海峡東口の表層で例年よりも約1~2℃高く,噴火湾湾口部の東方沖の深度50mで例年よりも約1~2℃低くなっています。
資料
資料 観測期間 観測海域
中央水試(おやしお丸) 2009年04月11日〜04月14日 (道西道南日本海海域)
稚内水試(北洋丸) 2009年04月10日〜04月15日 (道北日本海海域)
稚内水試(北洋丸) 2009年04月20日〜04月24日 (オホーツク海海域)
釧路水試(北辰丸) 2009年04月14日〜04月19日 (道東太平洋海域)
函館水試(金星丸) 2009年04月16日〜04月17日 (道南太平洋海域)

*1:オホーツク海の海氷の融氷水を含む親潮として特に沿岸親潮という名前が付けられています。

水温平面分布図

表面水温
    • 表面水温の図
50m層水温
    • 50メートル層水温の図
100m層水温
    • 100メートル層水温の図
200m層水温
    • 200メートル層水温の図

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