森とみどりのQ&A(その他一般・見分け方)
その他一般/見分け方
Q1.本州にあるウラジロノキはアズキナシと同じものか? 北海道に自生しているか?
A1.ウラジロノキとアズキナシは、どちらもバラ科ナナカマド属の樹木で、似ていますが別種です。ウラジロノキは花序や、成葉の下面に白綿毛が密生しますが、アズキナシは、ほとんど無毛である点で区別できます。ウラジロノキは北海道に自生していません。
Q2.日本のアカマツとヨーロッパアカマツ(オウシュウアカマツ)の見分け方は?
A2.次の点で両者は区別できます。
区分 | ヨーロッパアカマツ | アカマツ |
樹皮 | 灰褐色~黄褐色で厚く深裂、鱗片 となってはげ落ちる。 | 赤褐色~黄赤褐色で、幼樹では薄く、 老樹では厚く亀甲状に裂ける。 |
針葉 | 青緑色~灰緑色、長さ4~7cm,下 面に顕著な青白色の気孔線あり | 黄緑色で長く、長さ7~12cm、白味は 少ない。 |
球果 | 卵球形で、果鱗にトゲは無い。 | 卵状円錐形で果鱗には短いトゲがある。 |
Q3.シャラノキと沙羅双樹は同じ木か? また、開花期は?
A3.シャラノキはツバキ科ナツツバキ属の「ナツツバキ」のことです。日本原産(本州以南)で、7~8月に花が咲きます。シャラノキ(沙羅の樹)の名があるのは、後述の沙羅双樹と間違ったためです。沙羅双樹はインド・ヒマラヤ原産フタバガキ科の樹木ですが、この木をサラノキ、シャラノキと呼ぶこともあるので、両者はしばしば混同されます(図説 花と樹の大事典 1996より)。
Q4.富良野市内で撮影したカラマツ2個体の樹皮写真について教えてください。樹皮の特徴がかなり違うのですが。
A4.
写真1写真2
写真1の樹皮が縦裂したものは、樹皮の特徴からチョウセンカラマツと思われます。写真2のニホンカラマツの樹皮には、縦に裂けるような特徴は見られません。北海道のカラマツ類の造林樹種として、カラマツ(ニホンカラマツ)、グイマツ、グイマツ雑種F1(グイマツとカラマツの雑種)、チョウセンカラマツなどがあります。ニホンカラマツとグイマツの樹皮には、明確な違いはありません。強いてあげればグイマツの方が、黒っぽい感じがする程度です。