モミ属樹木の穿孔性害虫
オオトラカミキリ 幹に湾曲した変色.または円形に樹皮が剥がれたり,隆起し,その中央に直径約10mmの丸い穴が開く.
トドマツミキモグリガ 虫糞の混じったヤニがでる.樹皮内に灰色のイモムシ(最大約10mm),または茶色の蛹(長さ約5mm).
カラマツコキクイムシ 直径約1mmの丸い穴が開き,粉状の木くず,ときにヤニがでる.樹皮下に灰色または黄色の甲虫(体長約2mm),または白いイモムシ(最大長約2mm)がいる.
トドマツコキクイムシ カラマツコキクイムシとよく似ている.甲虫は常に黄色.
トドマツノキクイムシ 直径約2mmの丸い穴が開き,粉状の木くずがでる.樹皮下に幅約3mmのトンネルが水平に伸び,黒色または黄色の甲虫(体長約3mm),または白いイモムシ(最大長約3mm)がいる.
シラフヨツボシヒゲナガカミキリ 楕円形の穴が開く.長径最大約10mm.細長い木くずがでる.材内に細長い白いイモムシ(幼虫),最大長約70mm.
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モミ属樹木の新梢潜入害虫
・イモムシ イボ状の脚(腹脚,ふくきゃく)は5対.体毛はまばらで透明.触角は不明瞭.
ツマクロテンヒメハマキ 最大長約12mm.頭部は黄土色,その後の背面は茶色から黒色.体は黄白色,背面やや赤っぽい.7~8月に発生.
マツノシンマダラメイガ 最大長約25mm.体は灰色で緑色や赤色味を帯びる.暗い縦縞が多数ある.背中に黒い斑点があり,その斑点の部分は盛り上がる.頭は赤茶色.
マツノマダラメイガ 最大長約22mm.体は濁った黄土色で背中は暗く紫がかる.背中には不鮮明な多数の暗い縦縞と赤黒い斑点がある.頭は赤黒い.
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モミ属樹木の食葉性害虫,巣を作る
・イモムシ イボ状の脚(腹脚,ふくきゃく)は5対.単独性.葉を束ねたりつづる.体毛はまばらで透明.
トウヒオオハマキ 最大長約22mm.体は茶色と灰色の横縞模様.白い斑点がある.春に新葉をつづる.
モミコスジオビハマキ 最大長約20mm.体は黄色から黄緑色,黒点がある.頭は黒い.春に新葉をつづる.
タテスジハマキ,クロタテスジハマキ 最大長約23mm.体は緑色.頭は黒色.春に新葉をつづる.
マツアトキハマキ 最大長約25mm.体は濁った緑色.頭は焦げ茶色または黒色.春に新葉をつづる.
トドマツヒメハマキ 最大長約9mm.体は淡い黄色.頭部は黄色.春に新葉を筒状に束ね,その内側から葉の片面だけを食べる.
トドマツアミメヒメハマキ 最大長約12mm.体はやや太く,淡い黄色.頭部は黄色.春に新葉を糸でつづりあわせ,その内側から葉の片面だけを食べる.
コメツガクチブサガ 最大長約14mm.体に白っぽい縦筋と小さな黒点がある.葉の裏面をけずりとるように食べるので,残った部分が黄色く枯れて目立つ.葉上で10mmほどの黄色の繭を作り蛹になる.繭の両端はとがる.6月に発生,枝に粗く糸を張り巡らす.
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モミ属樹木の食葉性害虫,巣を作らない
毛虫 体毛が多い.イボ状の脚(腹脚,ふくきゃく)は5対. |
イモムシ イボ状の脚は5対.体毛はまばらで透明. |
シャクトリムシ イボ状の脚は2対.体毛は不明瞭. |
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・毛虫
ツガカレハ 最大長約80mm.体は茶色から灰色,背中の前の方に黒い短毛がまとまって生える部分が2カ所ある.秋と春に発生.食害は春に目立つ.
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・イモムシ
コメツガクチブサガ 最大長約14mm.体に白っぽい縦筋と小さな黒点がある.葉の裏面をけずりとるように食べるので,残った部分が黄色く枯れて目立つ.葉上で10mmほどの黄色の繭を作り蛹になる.繭の両端はとがる.6月に発生,枝に粗く糸を張り巡らす.
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・シャクトリムシ
オオチャバネフユエダシャク 最大長40mm.茶色で側面が鮮やかな黄色.春に発生.
ミスジツマキリエダシャク 最大長約40mm.色彩にはかなり変異がある.8月にカラマツ林で発生,近くのトドマツを食害することがある.
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モミ属樹木のハダニ
トドマツノハダニ 春から夏に葉がスプレー状に黄色から茶色になる.ルーペで観察すると微細な糸,点状の黒い糞,ごく微小(最大約0.4mm)な黄色のダニがみられる.
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モミ属樹木の幹や枝につく吸汁性害虫
トドマツオオアブラムシ 幼木の幹や枝につく.最大長約3mm.緑色または黒色.幹や枝が土で覆われ,その下にいる.
トドミドリオオアブラムシ 細枝につく.最大長2mm強.腹部は緑色.
ハネナガオオアブラムシ 幹や枝につく.最大長約7mm.
トウヒタマカイガラモドキ 枝先につく.最大長約4mm.
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モミ属樹木の葉や新芽につく吸汁性害虫
トドマツオオアブラムシ 幼木の幹や枝につく.最大長約3mm.緑色または黒色.幹や枝が土で覆われ,その下にいる.
トドミドリオオアブラムシ 細枝につく.最大長2mm強.腹部は緑色.
トドワタムシ 春に新芽や若枝につくアブラムシ.最大長約2mm.体から白い綿を吹く.
ヒメカサアブラムシ 春に葉表に黄色の斑点ができる.その葉裏に黒点状のもの,または小さな白い綿状のものが付着する.
スギマルカイガラムシ 円形~楕円形の貝殻状,最大径3mm.灰色からうす茶色で中央黄色.葉裏につく.
トウヒタマカイガラモドキ 枝先につく.最大長約4mm.
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モミ属樹木の根につく吸汁性害虫
トドノネオオワタムシ 最大長約4mm.体は白い綿で覆われる.春はタモ類の新芽や細枝に,夏から秋はトドマツの根につく.
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モミ属樹木の葉の虫えい形成害虫
トドマツノタマバエ 葉が縮んだようにみえる.葉が途中で膨らみ,曲がる.
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モミ属樹木の根部害虫
・コガネムシの幼虫 体はC字形.脚は長い.
スジコガネ 最大長約30mm.体は黄色がかった白色から黄色.尾端下側中央に長い内向きの刺毛列が2列あり,両列の間隔は尾端に向かい広がる.この刺毛は各列20本前後.
オオスジコガネ スジコガネとよく似ている.尾端下側中央の内向きの刺毛は各列25本前後.
ナガチャコガネ 最大長約25mm.体は白い.尾端下側中央にごく小さな内向きの刺毛が縦2列に並ぶ.
ヒメコガネ 最大長約30mm.体は黄色.尾端下側中央の内向きの刺毛は尾端近くでは長いが,前方では短い.
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モミ属樹木の球果害虫
・イモムシ イボ状の脚(腹脚,ふくきゃく)は5対.体毛はまばらで透明.
ツマクロテンヒメハマキ 最大長約12mm.頭部は黄土色,その後の背面は茶色から黒色.体は黄白色,背面やや赤っぽい.7~8月に発生.
マツトビマダラシンムシ 最大長約14mm.頭部は淡い茶色,その後の背面は焦げ茶色.体は赤茶色,腹面は淡い.6~7月に発生.落葉中で蛹になる.
マツノマダラメイガ 最大長約22mm.体は濁った黄土色で背中は暗く紫がかる.背中には不鮮明な多数の暗い縦縞と赤黒い斑点がある.頭は赤黒い.秋~春に発生.
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