■支援の背景
　最近、道内でも温室でシイタケの栽培が盛んに行われています。北海道は寒冷な気候のため、冬期間は温室の暖房が必要で石油を多量に消費しています。そのため、廃棄物として出る使用済みのシイタケ菌床を乾燥させて燃料として利用できないか、との相談が道内のシイタケ生産者からありました。シイタケ菌床は、おが粉などが主成分のため、バイマス燃料として使用できます。廃棄菌床を乾燥させるために、太陽熱などの自然エネルギーを利用することを検討しました。

■支援の要点
１．シイタケ菌床の燃料利用の可能性
２．菌床の乾燥方法
３．ボイラーの選定および熱計算


■支援の成果
１．シイタケ菌床はおが粉、米ぬか、ふすま、トウモロコシ粉などを固めて成形されているため、燃料としての　利用は可能で、発熱量を測定したところ、低位で3,500kcal/kgほどありました。
２．使用後の菌床の水分は70％ほどあり、燃料として利用するには、10％以下に乾燥する必要がありました。自然エネルギーとしての太陽熱を利用するために、夏季は天日、冬季はビニール温室内で乾燥することにしました。
３．導入するボイラーは温室暖房用の温水をつくるボイラーとしました。また、この温水ボイラーは燃焼を制御することにより、土壌改良材、融雪材としての炭も同時に製造できる構造にしました。