■支援の背景
　障がいを持つ人がいきいきと働くことによる社会的自立と社会参加を支援するとともに、法令で定められた障がい者雇用率を順守するための取り組みを積極的に推進している企業が徐々に増えてきています。そのため職場の環境整備が必要となりますが、利用者の身体機能等に配慮した構成が求められます。オフィス設計を手がける大丸藤井㈱から、車椅子利用者が使いやすいロッカーの開発にあたり、人間工学的検討のため当場に相談があり、技術支援を行いました。

■支援の要点
１．車椅子動線を考慮したロッカー及び開き戸の配置検討
２．車椅子ユーザーが使いやすいリフトコートハンガーのユニット検討
３．車椅子フットレストとの干渉回避と上肢到達域を考慮した構成検討


■支援の成果
１．ロッカー庫内の下台の奥行きを最適値に設計しているため、アプローチがしやすくなりました。
２．上下動するリフトコートハンガーにより、ハンガーを掛ける際に他の社員の手を煩わせずにすみ、心理的負担が無くなりました。
３．本開発を含むオフィス環境整備に対し、導入先の㈱ほくでんアソシエが日経ニューオフィス推進賞を受賞しました。