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工業試験場

技術支援成果22/エネルギー関連技術(短期実用化)

技術支援成果22/エネルギー関連技術(短期実用化)

廃不凍液を燃料とする燃焼機の開発
Development of a Stove Burner using Waste Ethyleneglycol Coolant as Fuel

環境エネルギー部 岡  喜秋・髙橋  徹
■支援の背景
 全国で1年間に廃車となる車両は500万台ほどあり、そこから産業廃棄物として廃棄される不凍液は膨大な量で、 産廃業者等により主に焼却処分されています。不凍液の主成分としては、エチレングリコールを使用することが多く、 発熱量が4,500kcal/kgほどの可燃物です。 この廃不凍液でも濃度を90%以上に濃縮すると、ポット式の燃焼機で燃焼可能となります。 道内の企業から、廃不凍液を燃料とする暖房機を開発したいとの要望があり、技術支援を行いました。

■支援の要点
1.廃不凍液専焼ストーブの開発支援
2.排ガス分析、温度測定など
3.廃不凍液、燃焼灰の成分分析


    廃不凍液濃縮機      廃不凍液用ストーブ(試作機)           廃不凍液の燃焼状況             

■支援の成果
1.廃不凍液の濃縮機は50%程度の濃度のものを90~95%に濃縮できます。しかし、この装置は熱効率が悪いため、廃熱を回収する多重効用型のシステムに今後改善する必要があります。
2.最初の試作ストーブは空気と燃料の混合が悪く排ガス中に煙の発生があり、また一酸化炭素も5,000ppm以上ありました。 ストーブ内にバッフルプレートを挿入することにより燃料と空気の混合が改善され、一酸化炭素は1,000ppm以下となり、煙も低減できました。
3.今後は、改良した試作機を工場の暖房などに使用して長時間稼働させる試験を行い、さらに改善を加えて商品化を行う予定です。

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