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工業試験場

研究開発成果17/新材料の開発と利用・道内資源の有効利用

研究開発成果17/新材料の開発と利用・道内資源の有効利用

木質・無機質複合材料の開発
Development of Wood / Inorganic Material Composites

材料技術部 大市 貴志・吉田 憲司

■研究の背景
 外壁サイディングなどの下地として使用される胴縁材には、高いくぎ保持力と寸法安定性が必要不可 欠です。さらに、防腐・防蟻性、耐熱性や耐凍結融解性などの性能も求められます。一般的には、天然 木材または発泡樹脂製が使用されていますが、全ての要求性能を満足するには至っていません。  本研究では、木質素材に無機質粉粒体を複合化し、高いくぎ保持力を有し、寸法安定性と耐熱性を改 善した新たな建築材料としての木質/無機質複合材料の開発に取り組みました。

■研究の要点
1.木質チップと無機質粉粒体を熱硬化性樹脂をバインダとして複合化した材料の製造条件の検討
2.適切な無機系粉体および無機系軽量骨材の選定
3.コストと機能性のバランスを考慮した材料設計
4.耐凍結融解性や耐熱性などの各種機能性評価

木質/無機質複合材料による胴縁の施工の様子
試験用建材と耐火炉試験の様子

■研究の成果
1.木質/無機質複合材料からなる胴縁を開発しました。
2.準耐火性能試験時の不燃材裏面温度450℃にも耐える耐熱性を有していることを確認しました。
3.高い寸法安定性と耐凍結融解性を有していることを確認しました。
4.全国各地に於いて試験施工が進められています。

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