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工業試験場

研究開発成果15/エネルギー関連技術

研究開発成果15/エネルギー関連技術

除湿型プラスチックラジエータの開発
Development of Radiator with Condensation made of Plastic Pipes

環境エネルギー部  白土 博康・富田 和彦
■研究の背景
 放射冷暖房システムは、室内環境の快適性等の面で、従来のエアコンに比較して優れていることから、 病院、学校、事務所ビル等様々な建物で利用されています。しかしながら、冷房を主体に利用する放射冷暖房システムにおいて、 これまで放熱体として使用されてきた鋼板製パネルラジエータは、量産商品ではなく高コストであるため、住宅向けには普及していません。
 プラスチックは金属に比べ熱伝導率が低いことから冷暖房用ラジエータの材料には不向きと考えられがちですが、 ラジエータ中の冷温水と室内空気の熱伝達はラジエータ外壁と空気の境膜熱伝達抵抗に大きく依存します。 このことから、プラスチック材料を利用したラジエータでも冷暖房用放射放熱器として十分に機能すると考え、その開発と性能評価を実施しました。

■研究の要点
1.プラスチック製ラジエータの試作と冷房・除湿能力評価
2.ラジエータの設置方法の検討
3.住宅における室内温熱環境評価


埋め込み形(左) 及び 露出形 の           住宅における冷房運転時の室内温度分布         
     プラスチック製ラジエータ                                                       

■研究の成果
1.プラスチック製ラジエータの投影面積あたりの冷房能力は、冷房温度差、相対湿度によらず市販の鋼板ラジエータに匹敵することが分かりました。
2.デザイン性も考慮したラジエータの設置方法として、埋め込み形を指向した場合の冷房能力は露出形と同等であることが分かりました。
3.プラスチック製ラジエータを使用した住宅の室内温熱環境は、エアコンと比較して均一であることが分かりました。

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