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工業試験場

研究開発成果3/生産技術の高度化

研究開発成果3/生産技術の高度化
ラピッドプロトタイピング法のガラス工芸への応用
Application of Powder Rapid Prototyping Method to Glass Art Works
材料技術部  稲野 浩
製品技術部  戸羽 篤也
環境エネルギー  平野 繁樹

■研究の背景

ガラス工芸には、コールドキャスト、パート・ド・ヴェールと呼ばれる鋳込み技法があります。 その型は、まず粘土などで原型を作り、耐火石膏をかけ固化後粘土を取り出すという工程で作られますが、 量産できない、複雑形状に向かない、熟練が必要などの問題がありました。 これに対し当場では、量産可能で、熟練も必要としない、 コンピューター制御による粉末ラピッドプロトタイピング(RP)法の技術開発に取り組んでいます。 そこで、この粉末RP法をガラス工芸の型製作に応用しました。

■研究の要点

  1. パソコンでCADソフト(Solid Works)を使った型の設計とRP装置(Z社製Z-Printer310)による型の試作
  2. 試作した型による750℃でのガラス鋳込み試験
  3. 型製作用粉末の化学分析と熱分析による評価

 


■研究の成果

  1. 粉末RP法により、ガラス工芸用の型を製作し、ガラス粉末を充填し電気炉で加熱することにより、ガラス鋳込み製品を試作することができました。
  2. これにより原型を必要としない、量産可能な、新しいガラス工芸技法を開発することができました。
  3. この研究成果はGlass/日本ガラス工芸学会誌No.55(2011) にて発表しました。

 

お問い合わせ先
ものづくり支援センター工業技術支援G
TEL:011-747-2345
FAX:011-726-4057
E-Mail:iri-shien@ml.hro.or.jp