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工業試験場

研究開発成果8/情報通信・エレクトロニクス・メカトロニクス関連技術

研究開発成果8/情報通信・エレクトロニクス・メカトロニクス関連技術
分光イメージングによる食品混入異物検出技術
Spectral Imaging Technique for Detection of Foreign Matter in Food Materials
情報システム部  本間 稔規・髙橋 裕之・橋場 参生・飯島 俊匡
ものづくり支援センター  澤山 一博

■研究の背景

加工食品の製造工程では異物混入事故を防止すること、また発生した場合は迅速・適切に対処する ことが重要であることから、X線異物検査装置などの導入が進んでいます。 異物の例としては金属片、ガラス破片、プラスチック破片や人毛、昆虫の死骸などがあげられますが、 従来の異物検査装置では検出が困難なものが多く、最終的には作業者による目視検査に頼らざるを 得ないのが現状です。

そこで本研究では、検出部にイメージング分光器および高感度CCDカメラを用いた分光イメージングシステムを試作し、 食品に混入する人毛、プラスチック破片など低密度、非金属の異物を検出する技術に取り組みました。 なお、本研究開発は、独立行政法人科学技術振興機構 研究成果最適展開支援事業(育成研究) 「リアルタイム分光イメージングによる食品の安全性モニタリング技術の開発」により行ったものです。

■研究の要点

  1. 分光イメージングシステムの光学系の検討
  2. スペクトラムイメージから異物を検出するデータ解析技術
  3. GPU(Graphic Processing Unit)によるデータ解析の高速化

 

■研究の成果

  1. 検出部にイメージング分光器およびEM-CCDカメラ、光源にハロゲンランプを用いた試作機を開発しました。
  2. 主成分分析および1-Classサポートベクターマシンを用いた異物検出用のデータ解析アルゴリズムを開発しました。
  3. 計算量の多い異物検出用データ解析について、GPUで並列計算させることにより高速化を実現しました。

 

北海道大学、北海バネ㈱、㈱安西製作所
お問い合わせ先
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