じゃがいも

第8話   じゃがいもの知られざる(?)用途と品種

道総研 北見農業試験場藤田 涼平

 

さやあかね.jpg 

じゃがいもを使った料理と言われて皆さんは何を思いつくでしょう?

肉じゃが、コロッケ、カレー、こふきいも、いももち、・・・ 実に多くのレシピがあります。また、じゃがいもを使った料理は小さな子どもにも人気があります。

そんな「じゃがいも」は大まかに「生食用」、「加工食品用」、「でん粉原料用」の3種類に分けられることをご存知でしょうか?

 

「生食用」は一般青果用が大部分を占めます。

「加工食品用」はメーカーが買い取って様々な商品の製造に用いる部分で、ポテトチップ、フライドポテト、ポテトサラダなどがあります。これらについては皆さんもイメージしやすいと思います。

一方、あまりなじみのない「でん粉原料用」ですが、文字通りでん粉を作るために利用され、現在最も多く生産されています。でん粉には多くの利用法があり、例えば「片栗粉」は、今やほとんどがじゃがいものでん粉から作られています。また、「かまぼこ」や「さつまあげ」といった水産練り製品の独特な食感を出すためにも、欠かせません。その他、清涼飲料水の甘味の元を作るために使われる場合もあります。

これらの用途には、それぞれ様々な品種が使用されていますが、現在、北海道ではなんと50以上もの品種が作られています。

 

スノーマーチ.jpg  「生食用」では「男爵薯」、「メークイン」の他に、最近では「キタアカリ」、「とうや」といった品種も販売が拡大し、スーパーなどでもよく見かけるようになりました。残念ながら、北見農業試験場が作った品種の知名度はまだ低いですが、「スノーマーチ」、「さやあかね」など栽培が徐々に広がるものもあります。また、「スノーマーチ」は、その名の通り肉色は白で、煮崩れ、調理後の黒変が少ないので使い勝手が良く、さまざまな利用が期待されます。

 

「加工食品用」は、一般の方が購入することはあまりない品種が多く、ポテトサラダ用の「さやか」、ポテトチップ用の「トヨシロ」、「きたひめ」、「スノーデン」、フライドポテト用の「ホッカイコガネ」が多く作られています。ちなみに「ホッカイコガネ」は「生食用」として道外に出荷されることも多い品種です。北見農業試験場が作った品種はまだ生産量が少ないのですが、「オホーツクチップ」はポテトチップ原料用品種として、上々の広がりを見せています。

 

「でん粉原料用」は、現在、北海道では、北見農業試験場だけが品種育成に取り組んでいます。そのため、「コナフブキ」は平成14年以降北海道における作付面積第1位をキープしています。現在は「コナフブキ」の弱点をカバーした新品種「コナユキ」の普及拡大を奨励しているところです。

 

 

品種・用途を知ると、じゃがいもを手に取ったときにちょっと楽しくなるかもしれませんよ。

 

 

道総研北見農業試験場ホームページはこちらから

 

◇さらに詳しく知りたい方は◇
じゃがいも博物館
JRT日本いも類研究会

次回は11月の予定です。

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