牧草サイレージ給与時の第一胃内アンモニア濃度および窒素出納

和泉康史・西埜 進・大橋尚夫

新得畜試研究報告 2.11-14(1971)

 牧草サイレージの蛋白質の反芻家畜における利用性を調べるため,めん羊に粗蛋白質含量の異なるサイレージを給与し,第一胃内アンモニア濃度ならびに窒素出納について検討した。その結果,次のことが認められた。

  1. 粗蛋白質含量が高く,摂取粗蛋白質量の多かったサイレージほど尿中の排泄窒素量が多く,摂取粗蛋白質量および可消化粗蛋白質摂取量と尿中に排泄された窒素量との間には強い相関が認められた。
  2. 第一胃にフイステルを装着した2頭の去勢羊の第一胃内アンモニア濃度は,サイレージの摂取量とともに増大し,各サイレージとも給与後1時間目で最高濃度に達した。また,粗蛋白質含量が多く,摂取量の多かったサイレージほど第一胃内アンモニア濃度が高く,摂取粗蛋白質量との間に密接な関連のあることが認められた。
 したがって,牧草サイレージの給与時には粗蛋白質摂取量の増加とともに第一胃内アンモニア濃度が増加し,第一胃壁からのアンモニア吸収が活発に行なわれ,尿中に排泄される窒素量が増大するものと考えられる。