粗飼料の飼料価値査定に関する研究
 第2報.同一採草地から収穫・貯蔵した1,2および3番刈混播牧草の飼料価値について

石粟敏機

新得畜試研究報告 2.29-38(1971)

 北海道における畑地酪農型の牧草栽培・調製利用標準技術に従って,同一採草地から1,2および3番刈混播牧草を収穫・貯蔵した。1969年は2ほ場,1970年は3ほ場を使用し,延べ13飼料を用いて,めん羊による消化試験および窒素出納試験を行ない飼料価値を比較検討した。
 1~3番草になるに従って,牧草のリグニンとケイ酸含量は増加した。1番草と比較して再生草では,粗繊維,ADFおよびCWCについて,それらの含量と可消化成分含量の変化に幅が少なかったが,可溶無窒素物や残余炭水化物の含量と可消化成分含量はすべて減少した。このため,再生草のTDNと DE含量はすべて低下した。SVとFUにおいても同様であるが,その程度はTDNと DEより1~3番草になるに従っての減少割合が大きかった。
 1ほ場の例を除いて,再生草のDCP含量は増加した。また,粗蛋白質とDCP含量との間にγ=0.98**と高い相関があり,DCP=0.932X-3.63(X:乾物中粗蛋白質%)の回帰式を得た。1番草の窒素利用効率は最も良く,2,3番草では,尿中に排泄される窒素の割合が増大した。