道東畑作地帯における畑作肉牛複合経営の実態と経営計画

大沼 昭・米内山昭和・斎藤恵二・小林道臣・福井孝作

新得畜試研究報告 2.47-62(1971)

 北海道の代表的畑作地帯である十勝地方における肉用牛飼養の実態と問題点,ならびにそれを基にした畑作物と肉用牛の複合による経渡計画について,線型計画法を用いて検討した。
 実態調査結果から得られた平均的な経営条件(耕地12ha。野草地33.5ha,稼働力3人)のもとで,標準的技術の採用を前提として試算結果は,畑商品作物の栽培にあまり適した条件とはいえないにもかかわらず現行肉牛価格条件のもとでは肉牛生産の競争力は弱く,かろうじて自然草地の利用と畑作副産物に支えられて飼育規模の拡大が可能であることを示唆している。
 しかし,肉牛生産技術の成熟により,高資質の素牛生産,高級枝肉生産が標準化される段階では,一般商品作物との競争力にたえうるものと考えられる。