泌乳初期における濃厚飼料の給与量が産乳量,血液性状並びに繁殖性に及ぼす影響
 I.飼料摂取量,乳量および乳組成について

和泉康史・大橋尚夫

新得畜試研究報告 3.13-18(1972)

 泌乳初期における濃厚餌料の給与量を検討する目的で,ホルスタイン種成牛10頭を用い,濃厚飼料を FCM量の1/3および1/5を給与する処理について,分娩後14日目より16週間にわたり,飼飼料摂取量,乳量および乳組成に及ぼす影響を比較した。
 乾草は体重100kgあたり1.0kg,ビートパルプは全牛に1日3.0kgを給与し,牧草サイレージは自由給与した。その結果,次のことが認められた。

  1. 体重100kgあたり総乾物摂取量は1/3給与3.10kg,1/5給与2.75kgであり,1/3給与が有意(P<0.1)に高かった。
  2. 1日平均乳量および FCM量は,それぞれ,1/3給与27.0,25.2kg,X給与22.9,21.5kgであり,乳量において1/3給与が有意(P<.05)に多かったが,FCM 量では有意差(P>.05)は得られなかった。
  3. 乳成分において,処理間に有意差(p>.05)は認められなかった。たがって,泌乳初期の高泌乳時において,FCM 量3kgに対し1kg程度まで濃厚飼料を増給することが,高乳量を得るためには必要であると考えられる。