肉牛の肥育に関する研究
 I.冬期舎飼期の発育と放牧期の濃厚飼科補給が去勢牛の産肉に及ぼす影響

清水良彦・森 鬨夫 ・太田三郎

新得畜試研究報告 6.1-9(1974)

 ヘレフォード種とアバディーンアンガス種の去勢牛を用いて,冬期舎飼期の発育と放牧期の増体および放牧後期の濃厚飼料補給の産肉に及ぼす影響を検討した。
 冬期舎飼期の発育が低い群(増体日量0.42kg)は,高い群(増休日量0.79kg)に対して放牧期での代償性発育が顕著にあらわれ,とくに放牧前期での取り戻しが大きかった。
 しかし,肥育終了時の体重および枝肉量で完全に取り戻すことはできなかった。したがって,代償性発育を利用する経済的な有利性は,飼料費と枝肉販売額との関係で判断する必要があると考えられる。
 また,放牧後期の濃厚飼料補給の効果は少なく,肥育終了時ではその影響は認められなかった。品種の発育比較では,ヘレフォード種はアバディーンアンガス種に対して放牧期ではまさり,舎飼期では劣るが,全期間では差がなかった。
 枝肉構成は両品種とも正肉歩どまりがやや低く,脂肪割合が高くて,脂肪の蓄積量が大きいことを示していた。