飲水後の第一胃内温の変化と飲水量の影響

岡本全弘

新得畜試研究報告 6.29-33(1974)

 飲水に伴う第一胃内温および直腸温の変化と,これにおよぼす飲水量の影響を検討するため,第一胃フィステルを装着した去勢成めん羊3頭を用いて実験を行った。めん羊には牧草サイレージを1日2回給与し,10℃の水は常に飲めるようにした。温度の測定は熱電対を用いた隔測温度計によった。26回の飲水について検討を加えた。結果の大要は次のとおりである。

  1. 飲水後、直腸温はわずかに低下したにとどまったが,第一胃内温は大きく変動した。第一胃下部温は第一胃中部温に比べて急激かつ鋭角的に変化した。
  2. 飲水後の第一胃内温および直腸温は飲水量の増大につれて大きく変化し,飲水量と第一胃下部温の降下幅および飲水前の水準に回復するに要した時間との間に有意な相関(それぞれ,r=0.77,P<0.01およびr= 0.86,P<0.01)が得られた。