数種牧草の1,2および3番草の生育に伴うin Vitro 乾物消化率と粗蛋白質含量の推移

大原益博

新得畜試研究報告 7.55-62(1976)

 チモシー,オーチャードグラス,アルファルファおよびアカクローバをそれぞれ2品種ずつ供試し,1,2および3番草の生育に伴うin Vitro 乾物消化率(IVDMD),粗蛋白質含量(CP)の推移を調査検討した。IVDMD,CP はいずれの番草においても生育に伴って減少し,1番草における減少割合が2,3番におけるそれよりも高かった。
 IVDMD,CPの推移には草種の特性が認められ,オーチャードグラスのIVDMD減少割合が他の3草種より高く,急速に減少した。CPの減少割合では,オーチャードグラスが高く,アカグローバが低く,チモシーとアルファルファは前二者の中間であった。
 1番草刈取適期(イネ科牧草:出穂期,マメ科牧草:開花始)における IVDMD,CPに草種・品種間差が認められ,IVDMD ではアルファルファが他の3草種より低く,CPではアカクローバが高く,チモシーが低く,オーチャードグラスとアルファルファとは前二者の中間で,ほぼ同じ値を示した。
 これらのことから,IVDMD 推移の異なる草種・品種を並列的に栽培することによって,一定の消化率を有する1番草の収穫の回数増加と期間延長とが可能であると推察した。