牧柵の設計
 I.放牧牛の脱柵行動

渡辺 寛・高尾敏男(十勝東部地区農業改良普及所)・井芹靖彦(十勝北部地区農業改良普及所)

新得畜試研究報告 8.29-32(1977)

 牧柵改善のための資科を得る目的で3つの試験を行なった。

  1. 慣用の有刺鉄線4段張り牧柵を使用した場合の脱柵頭数を肉牛4品種56頭を使い 2夏309日間調査したところ,脱柵延頭数は70頭で放牧延頭数に対する比率は約0.8 %であった。発生の比率は品種により異なる傾向が認められた。
  2. 脱柵時の牛の行動の大部分は架線のくぐり抜けによるものである。その際,鼻, 顔の一部を架線の間に突込み,架線の間隔を広げ,逐次頭,肩を入れ架線を押しつ ける。架線の間に肩が入ると架線は大きくゆるむか,切断するので,この段階でほ とんどの牛は脱柵する。
  3. 肉牛4品種の飛び越しの高さを調査した。品種別の飛び越しの高さは,黒毛和種 100cm,アバデーンアンガス種,無角ヘレフオード種は何れも 60cm,日本短角種は 100cmで品種によって異なる傾向が認められた。