反すう動物の心拍数およびそしゃく行動の遠隔測定用小型送信機

岡本全弘

新得畜試研究報告 8.41-44(1977)

 近年,動物の生理諸元や行動などの情報を得るための手段として,ラジオバイオバイオテレメトリー技術が発達し,広く応用されるようになった。著者らも反すう家畜を対象とした簡易ラジオテレメトリーシステムを開発し,主として咬筋の筋電図信号によるそしゃく行動の測定に利用してきた。
 前報で報告した送信機は体表に近い筋の筋電図信号や幼令牛の心電図信号のテレメトリーには何ら支障なかったが,成牛の心電図信号のテレメトリーには電極の装着位置の選択や装着技術にかなりの経験が要求された。これは入力インピーダンスや時定数について配慮しなかったため,心電図信号などの直流に近い低周波の微弱な電位を厚い皮膚を通して効率よく捕捉し,増幅することができなかったためと考えられる。また,コイルなどの部品の配置や送信アンテナとの結合が不適当な場合,発振回路の動作が不安定になるきらいがあった。
 そこで,これらの点の改良と,集積回路(IC)を使用して使用素子数や工作労力の軽減をこころみたところ,良好な結果を得たので報告する。