放牧ととうもろこしサイレージ主体の秋生まれ乳用種去勢牛の育成・肥育

裏 悦次・新名正勝

新得畜試研究報告 9.7-14(1978)

 秋生まれ乳用種去勢牛を対象に,2シーズン放牧と舎飼期とうもろこしサイレージ主体で育成・肥育する方式を,乾草給与の方式と比較して検討した。
 育成舎飼期でのとうもろこしサイレージ給与区は,乾草給与区に比べてTDN摂取量1kg増体に要するTDN量,増体量では優れたが,放牧期の成長では逆に乾草区が勝った。肥育期にとうもろこしサイレージを給与し,濃厚飼科を体重比1%摂取した群は,とうもろこしサイレージ,あるいは乾草を給与し,濃厚飼科を体重比2%摂取させた群より,TDN摂取量は少なかったが,飼科効率が良好で,増体ではむしろ優れていた。粗飼料の違い,および濃厚飼科摂取量の差にかかわらず,肉質には差がなかった。
 同質,同量の正肉を生産するのに,とうもろこしサイレージ給与方式の,哺育からと殺までの通算舎飼期粗飼科乾物量は,乾草方式の場合より約3割多く必要としたが通算濃厚飼科については乾草方式の6割以下の必要量で済むことができた。