無角へレフォード種による肉用牛の累進交雑に関する研究
 I 斑紋の遺伝

細野信夫・荘司 勇

新得畜試研究報告 9.15-21(1978)

 H種の雄をS種,B種,R種の雌に累進交雑して生産した累進1回雑種105頭,累進2回雑種109頭,累進3回雑種69頭計283頭を用い,斑紋は累進3回雑種まで,HB交配型の角と斑紋と被毛色は累進2回雑種まで交雑し,これら累進世代牛がどのようにH種の外貌上の特徴に近づくかを1962年から1974年まで調査した。
 この結果,H種の白面斑はS種,B種,R種の被毛色に対し不完全優性を示し,累進1回雑種は白斑優位の斑顔となり,累進2回雑種はH種と同じ被毛型:SHSHと雑種型被毛型: SHSに分離した。体躯白斑は劣性を示し,世代進度により白斑が大きくなった。H種の鼠蹊部には優性白斑(I.n)の存在が確められた。
 以上の結果,累進2回雑種以降の被毛の表現型はH種型:SHSHの増加と,雑種型:SHSの顔面色素斑の減少,体躯白斑の増加で,H種にきわめて近い外貌となった。