レッドトップが侵入したチモシー主体草地の植生改善に及ぼすパラコートと播種床造成法の影響

竹田芳彦・蒔田秀夫・田辺安一

新得畜試研究報告 13.11-18(1983)

 簡易な更新方法による植生改善技術を検討するため2年間の試験を実施した。供試草地はマメ科が衰退し,かつ,レッドトップが侵入したチモシー主体採草地であり,マメ科率の向上とレッドトップの減少を計ろうとした。
 播種床造成法として不耕起区とデスク区を設け,両区に既存の草地植生を定期間抑制する目的でパラコートを0~850ml/10aの4水準で散布した。新播牧草はチモシー(センポク)及びアカクローバ(サッポロ)である。プラウによる慣行更新区を対照とした。
 既存植生の地上部はパラコートの散布翌日には褐色を呈していた。しかし,本薬剤の特性上既存植生は散布5日目頃より再生をし始めた。再生は散布薬量が多いほど遅く,造成方式では不耕起区よりデスク区が遅かった。初年目における新播牧草の株数は既存のレッドトップ及びチモシーの再生を強く抑制した区ほど多い傾向にあった。
 しかし,2年目における播種牧草の生育は不良で,植生改善効果はプラウ区より劣った。これはパラコート処理によって既存植生,特に地下茎型のレッドトップが十分抑制できず,これらの既存植生によって新播牧草の牛育が2年目においても抑制されたためと考えられた。