数種寒地型イネ科牧草の株肥大特性の比較

竹田芳彦

新得畜試研究報告 14.1-7(1985)

 イネ科牧草4草種を11.1株/m2および44.4株/m2の密度で個体植えし,株の直径を株の大きさの尺度としてその推移を4年間調査した。4草種の株の直径は季節的な周期性をもって4年間増加する傾向を示した。株の大きさには草種間差が認められた。
トールフェスクは最も大きな株を形成し,チモシーもほぼ同じ大きさとなった。メドーフェスクとオーチャードグラスはほぼ同じ大きさで前2者より小さかった。この違いは各草種の株当り分げつ形成数および株内での分げつ密度の差によるものであった。
分げつ形成数および分げつ密度は株密度および刈取り回数処理の影響を受けて変化した。各草種とも3年目以降株内部の分げつが部分的に枯死し,dead center 等が形成され,分げつは株の外周に局在する形となった。このため株内での分げつ密度は著しく低下し,株単位面積当りの分げつ形成能力は低下した。