乳用育成牛群の体重および体格測定値の遺伝率の月齢による推移

西村和行・峰崎康裕・塚本 達

新得畜試研究報告 15.1-9(1986)

 新得畜試で生産された53頭のホルスタイン雌牛の3か月齢から36か月齢までの体測定値の遺伝率を経時的に推定し,選抜指標としての可能性を検討した。用いた発育形質は,一般12部位と写測12部位である。また,それらの部位を用いた,いわゆる均り合い(体構成比率)40形質も分折した。分散分折には,種雄牛,出生季節の交互作用を含む数学モデルを用い,分散成分の推定はHENDERSON(1953)の方法IIIによった。
 体測定値と体構成比率を7ステージ(3,6,12,18,24,30および36か月齢)について分散分析した結果,種雄牛効果では,ステージを連続して有意性を示す値が多く,季節および交互作用効果では,その傾向が認められず,これらの形質が種雄牛による遺伝的影響の大きいことが示された。
 有意な種雄牛効果を示した体測定値と体構成比率の各ステージの遺伝率を検村した結果,体測定値では,体高,胸深,尻長,腰角幅,かん幅および体重,体構成比率では,胸深・尻長・腰角幅の体高比,腰角幅の尻長比およびかん幅の腰角幅比が,育成期における有効な選抜指標になりうることが示唆された。