乳用牛群の体重および体格測定値と産乳能力との遺伝相関

西村和行・峰崎康裕・塚本 達

新得畜試研究報告 15.11-18(1986)

 新得畜試で生産された53頭のホルスタイン雌牛の3~36か月齢までの体測定値と泌乳能力の遺伝相関々係を検討した。取り上げた部位は,体高,胸深,尻長,腰角幅,かん幅および体重であり,いわゆる均り合いとしての体構成比率は胸深・尻長・腰角幅の体高比,腰角幅の尻長比およびに幅の腰角幅比である。分散分析には,種雄牛,出生季節ならびに種雄牛と出生季節の交互作用を含む数学モデルを用い,分散成分の推定はHENDERSON(1953)の方法IIIによった。
 泌乳能力の分散分析値で,種雄牛効果は有意差(P<0.005)を示したが,種雄牛分散はやや大きく推定された。その結果,305日間乳量,SCM量,FCM量,SCMI,およびFCMIの遺伝率は各々0.539,0.486,0.529,0.754および0.790であった。
 取り上げた形質と環境要因に影響されやすい泌乳能力間の遺伝相関係数を検討した結果,育成期の体測定値による明確な泌乳能力の推定は困難と考えられた。