最終刈取り時期がトールフェスク(Festuca arundinaceaSchreb.)「ホクリョウ」の耐凍性に及ぼす影響

竹田芳彦・山川政明・大原益博・川崎 勉

新得畜試研究報告 17.27-32(1990)

 土壌凍結地帯に位置する十勝地域において,トールフェスク「ホクリョウ」の最終刈取り時期(9月1日から10月20日までほぼ10日間隔の6処理)が越冬性,特に,耐凍性に及ぼす影響を検討した。試験1では,薬剤を散布して雪腐病要因を除去した圃場条件で最終刈取り時期と耐凍性との関係を検討した。試験2では,人工凍結法によって分げつの耐凍性を検討した。
 試験1の結果,最終刈取り時期は,越冬前の非構造性炭水化物含有率と越冬後における分げつの越冬性に大きな影響を及ぼしていた。9月30日刈取り区の非構造性炭水化物含有率および越冬性はその前後の刈取り処理区に比べて最も劣っていた。また,試験2の人工凍結による耐凍性検定の結果でも同様の傾向が認められた。
以上のことから,当地域では,9月30日頃の刈取りが「ホクリョウ」の越冬体制,特に耐凍性に最も悪影響を及ぼすことが示唆された。