アバディーンアンガスならびにヘレフォードの直接検定における140日間と112日間の絶対ならびに相対成長速度の遺伝的パラメーターの推定

藤川 朗・田村千秋

新得畜試研究報告 18.1-11(1991)

 アバディーンアンガスならびにヘレフォードの直接検定における140日間と120日間の絶対成長速度(AGR)ならびに相対成長速度(RGR)の遺伝的パラメーターを推定した。
北海道立新得畜産試験場において10年間にわたって集積された 267頭の雄牛(種雄牛39頭の後代牛)のデータを材料として用いた。異なる検定期間におけるAGRとRGR-1)最初の112日間(AGR1とRGR1),2)最後の112日間(AGR2とRGR2)および 3)140日間(AGR3とRGR3)一について最小二乗分散分析を行った。
 AGR1.AGR2およびAGR3の平均値はそれぞれ1.29kg/日,1.34kg/日および 1.31kg/日であり,RGR1,RGR2およびRGR3の平均値はそれぞれ0.357%/日,0.338%/日および0.348%/日であった。
遺伝率の推定値はAGR1,AGR2およびAGR3についてそれぞれ0.70,0.53および0.70であり,RGR1,RGR2およびRGR3についてそれぞれ0.75,0.33および0.75であった。AGR1,AGR2およびAGR3の間とRGR1,RGR2およびRGR3の間には高い表型相関が認められた。AGR1とRGR1,AGR2とRGR2およびAGR3とRGR3との間の遺伝相関係数はそれぞれ0.71,0.65および0.68であった。AGR3とRGR3の遺伝変動係数はそれぞれ8.5%と8.6%であった。
アバディーンアンガスならびにヘレフォードは直接検定牛の個体選抜により改良され得ることが示唆された。また,検定期間を短縮化する可能性が示唆された。